高校時代の経験一つ一つが、
必ず人生の糧になる。
何事にも意味があると考え
失敗を恐れず挑戦していこう。

このページをご覧になっている皆さんは、これから将来に向かっていろいろな経験を積んで、いろいろな夢を持って過ごしていくことと思います。私は8歳からスケートを始め、オリンピックや世界選手権でメダルを獲得し、そこでスケート人生が終わるのかなと思っていましたが、現在36歳、まだ現役として競技に参加していることは皆さんの年の頃には全く想像もつきませんでした。本当にそれぐらい将来何があるか分からないということです。一つ言えることとしては、それまでに本当にたくさんの人に支えられ、本当にたくさんの方に導いてきて頂いたからこそ今の人生があるのだなと思います。
コロナ禍で過ごされている在校生の皆さんは、多くの不安を抱え過ごされていることと思います。その中で自分が思い描くことを成し遂げようとすることはとても難しいことです。それは、自分の力では変えられない状況があるからです。難しいことですが、変えられないものを変えようとするエネルギーを使うより、変えられるものを変えようとするエネルギーを使った方が少し気持ちが楽になるかもしれません。その上で、自分で何がしたいか、何が必要なのか、自分が楽しく過ごすには何に一番重きを置いておきたいか、と私も自問自答し、一番豊かなことはなんなのだろうと考える日々です。その結果、いろいろなことを言う人もいますし、思っている人もいると思いますが、自分自身がそれを一つ強く思って突き進んで行けば、それを応援してくれる人もいると思います。高校時代というのは本当にいろいろなことに挑戦し、間違ってもいいと思います。身近な家族、先生や友達がいろいろなことを教えてくれたり、叱ってくれたり、それにちゃんと耳を傾け自分の気持ちと折り合いをつけながら様々な選択をし、多くの壁にぶつかって、その壁をやぶって、突き進んで行ってもらえれば、自分の道が開けるのではないかなと思います。
悩むこともあると思います。悩んでいるのはきっと変わりたい自分がいるから。その経験一つ一つが皆さんのこれからの人生の糧になってくると思うので、何事にも意味があると考え、失敗を恐れず挑戦し、素晴らしい人生を歩んでもらえたらなと願っています。僕も皆さんに負けないよう、一つ一つ目の前のことに全力で取り組んでいきたいと思います。倉敷翠松高校のプライドを胸にお互いこれからも頑張っていきましょう。
バンクーバー五輪銅メダリスト
平成15年度 普通科卒  髙橋 大輔